中学3年生の頃、キーロックごっこという遊びが流行りました。
教室の入口の鍵は、ゴツい南京錠だったのですが、この鍵を活用した遊びです。
教室の横、廊下のフェンスは、細い鉄の格子になっています。
1. 休み時間、ターゲット(被害者)を決めます。 もちろん本人には内緒です。
2. 3~4人で、ターゲットの背中を、廊下の鉄格子に押し付けます。
3. ターゲットの制服ズボンのベルト通しを、南京錠で鉄格子にキーロックします。
4. 休み時間が終わって、皆は教室に入りますが、ターゲットは動けません。
5. 先生が来て、ターゲットを叱ります。 「そこで何やってるんだ。早く入って来い!」と。
6. ターゲットは焦りますが、動けません。
教室中から、くすくすと笑い声が起こります。
ギャグを放たなくても、皆の笑いがとれるので、正直言うと、ターゲットになるのは「オイシイ」と感じていました。
このおいしさを、他の人にも味わって欲しいと考え、いつものグループ以外の人をターゲットにして、ちょっとガリ勉タイプの、優等生S君をターゲットに定めました。
休み時間、机で本を読んでいたS君を、皆で廊下に引っぱっていって鉄格子にキーロックしました。 休み時間が終わって先生がやってきます。
先生 「おい、S。 授業始まるぞ」
S君は、真っ赤な顔をしています。
教室にあふれる、ほのぼのとした笑い。
今までクラスで笑いをとったことのないS君に、笑いの主となる権利を与えたことで、私は充実した気持ちでした。
しかし、次の瞬間、S君はフルパワーで前に進んで、ズボンのベルト通しを引きちぎって、教室に入ってきてしまいました。
それを見た先生は、「誰だ!Sに、こんなことしたヤツは!」と怒ってしまいました。 どうも イジメに見えたみたいです。
な、何故怒られるのだ!? オレはいいことをしたつもりだったのに…
そのあと、S君に謝りがてら、「なんで引きちぎっちゃったの?」と聞いたら、「授業始まるから」とのこと。
そうか… クラスのウケをとることを「オイシイ」と思うかどうかってのは、人によって温度差があるんだなぁ、と、その時はじめて認識しました。 申し訳ないことをしたものです。
そんなことがあって、本人を直接キーロックするのは止めて、次に カバンと机をキーロックする、という遊びを開発しました。 ターゲットは、下校時間になっても帰れなくて焦る、という仕組みです。
(もちろん、そのまま放置したりせずに、すぐに鍵渡しますよ)
あの頃は、くだらないことで盛り上がってたなぁ…と、南京錠を見て、しみじみと思い出しました。
人気blogランキング ← 応援お願いします。