「博士の愛した数式」という小説があります。
映画化されて、この前テレビでもやってたのでご存知の方も多いかと思います。
80分しか記憶がもたない数学博士と、家政婦さんとその息子の物語。
とても面白くて一気に読んじゃいました。
しかし本を読んだ後、私はどんどん本質とは関係のないことを考えはじめました。
昔、心理学を学んだ時のことです。
人間の記憶には、すぐに忘れてしまう「短期記憶」、一生忘れない「長期記憶」と、その中間の「中期記憶」(1時間から数週間)があります。
短期記憶障害 とは、ちょっと前の出来事をすぐ忘れてしまう症状で、
長期記憶障害 は、子供の頃など昔の出来事が思い出せない症状です。
「中期記憶」は、心理学上の正しい用語ではないようですが、
この博士の症状を考える上では、とてもピッタリはまります。
私は心理学の授業中、人間の記憶構造とは、 パチンコの「一発台」のようなものだ、と思いました。 (最近見かけませんが)
自分の身の回りに起こる様々な事象(記憶)は、さながらパチンコの「玉」である。
"短期チャッカー"には簡単に玉が入るけれど、それらの玉は"中期チャッカー"でふるい分けられ、さらに"長期穴"(大当たり)に入ることができるのは、ごくわずかな玉だけ。
その裏では、大半の玉(記憶)が、空しくパチンコ台のアウト穴(一番下の穴)に消えて行くのだ、と。
博士の場合、中期チャッカーまで玉は転がるけど、最終段の「長期穴」が塞がっており、新しい玉(記憶)が入っていけないという状態と例えることができます。
でも、今考えると、例えるなら、パソコンの方がいいですかね。
CPU のキャッシュが短期記憶。メインメモリが中期記憶。HDD が長期記憶。 用済みのキャッシュはどんどん捨てられ、必要なものはライトバックされ… (って、比喩として面白くないか)
ところで。
人は、頭の中で「反芻」や「関連付け」を行うことで、中期・長期へと記憶をステップアップさせます。
初対面の人の名前を忘れないように、何度も頭の中で名前を言うのもそうだし、
メモをとって、後でそれを見直す、とか日常生活でやりますよね。
最近、脳トレ系のゲームやTV番組が巷に溢れ、それぞれいろんな手法(ルール)で、短期記憶力や長期記憶力を、測定したり鍛えようとしてくれますが、
「今、あなたの記憶は中期→長期に移行しました」
ってのが、将来 判るようになるのかなぁ?
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